シロノワールの中で暮らしたい
新型コロナウイルスの流行による緊急事態宣言が解除されて2日目、私は買い物ついでにコメダ珈琲に寄った。
元々はカツサンドとか量が多く店内で食べるのが難しいものをテイクアウト注文するはずだったが、
「シロノワール食べたい」
とふと思ってしまい、気づけば季節限定のシロノワールを注文していた。
いや、嘘。ちょっとジェリコと迷いました。
ただ起きた午前10時から午後4時まで何も食わずでお腹がすいたからシロノワールに決めた。
そしてお待ちかねの、
ふわっと香るバター、お行儀よく乗ったソフトクリーム。
フォークでパンとパインのソースがかかったソフトクリームをたっぷり乗せて一口。
しあわせだ。
ソフトクリームの冷たさをパンの暖かさが包み込む、まるで布団のようだ。
多分、このしあわせを手に入れたくて無意識に私はシロノワールを今日選んだのかもしれない。
消えるな、シロノワール。
そう思ってはいるのに勝手に手は次へと動いている。皿から一切れ一切れ消えていく、私を満足させながら。
そしていつの間にか完食。
久しぶりに食べたシロノワールは美味しかった。
アイス珈琲で身体が寒くなってきた。
帰ろう。